アナグマの危険性とは?生態や被害例、対策方法を解説
アナグマは過去に絶滅危惧種に指定されていた動物ですが、近年では数が増え、現在では害獣に指定されているというのはご存じでしょうか?
その見た目はずんぐりとしていて、人によっては可愛いと感じる方もいるかもしれません。性格も比較的温厚なため、下手に刺激しない限りとても人に被害を与える動物には見えません。
ですが実際には、住宅や農作物に被害を与える害獣として知られています。
具体的には畑や果樹園での食害や、建物の下に穴を掘ってしまう事などが主な被害として挙げられます。その他にもアナグマは野生動物のため、むやみに接触すると危険な感染症に感染してしまう恐れもあります。
既に被害を被っている方も少なくありません。
そんな害獣アナグマを駆除する方法ですが、結論から言うと、業者に依頼するのがオススメです。
詳しくは後述しますが、いくら害獣と言えど個人が勝手に駆除するのは法律によって禁止されています。
個人で駆除する場合は、許可の申請や道具の用意などの手間や時間がかかります。さらに駆除が中途半端になれば、再発する恐れもあります。
そこで本記事では、アナグマの生態や被害例、危険性や自分で出来る対策、さらに何故業者に依頼する方がいいのかについても、より詳しく解説していきます。
オススメの業者も載せておくので、是非参考にしてください。
アナグマの生態について
見分け方
アナグマとよく間違えられる動物としては、アライグマ、タヌキ、ハクビシンなどの別の害獣が挙げられます。
細かい違いは複数ありますが、大きな違いとしては、アナグマには目の周りに縦に伸びる黒い模様があります。
ハクビシンは白い模様が特徴的で、アライグマとたぬきは黒い模様が左右に広がっています。
他にも、尻尾の長さ、髭の色、耳の形などの違いが挙げられますが、一番見分けられやすいのは目元の模様といえるでしょう。
また、アナグマは危険に晒されると、擬死(死んだフリ)をするのも特徴として挙げられるでしょう。何故擬死をするのかは諸説ありますが、一般的には外敵から身を守るためではないかと言われています。
食性・生息域
食性は肉食寄りの雑食性で、主に土を掘り起こしてミミズや昆虫の幼虫、モグラやカエルなどの小動物、木の実や甘い果物なども好んで食べます。
生息域は主に九州、四国、本州と広く分布しています。
通常は森や竹林などで土中を掘って巣を作りますが、人里に降りてきて家屋の床下に巣を作って棲みついてしまう事も多いです。
巣が家の下にある場合、放置すればする程穴を掘り進めてしまい、被害が拡大してしまう一方なので早い対策が必要です。
活動期間
繁殖能力は他の害獣と比べると低く、年1回春先に1〜4匹程度出産します。
野生下での寿命は詳しくは分かっていませんが、10年程度と言われています。
また、11月〜4月までの冬の間は冬眠する事も特徴として挙げられるでしょう。
気温が10℃を超える頃に冬眠から覚め、活動を再開すると言われています。(※地域によって差があります。)
主に夜行性で、日中は巣にこもることが多く、夕方頃になると活発になります。
基本的に巣穴で生活しているため、そこまで運動能力は高くないと思いがちですが、実は木登りをしたり、川を渡るために泳いだりと、意外な一面も持っています。
性格は比較的温厚で、警戒心もそこまで高くありません。
具体的には地面に落ちている餌を探すのに夢中になって、人間に気づかずに近寄って来てしまう事もある程です。
逆に言えば、人をあまり怖がらないため、平気で人里に降りて来て巣を作ってしまいます。
アナグマを放置して出てくる被害
アナグマを放置した場合に起こりうる被害を3つにまとめたので、順に見ていきましょう。
①畜産への被害
大きな被害の一つとして畜産への被害があります。
アナグマはその名前からも分かる通り、穴を掘るのを得意としています。
そのため穴を掘って畜舎の中へ侵入し、餌を奪って餌場を荒らしたりするだけでなく、糞尿などによる汚染、さらには、大切に育てられた鶏などの家畜を殺してしまうこともあります。
他にも、アナグマが家畜に接触して感染症に感染してしまい、治療費がかかる場合もあるため、畜産農家の精神的ストレスや収益低下につながってしまいます。
より身近な被害としては、ゴミを漁って散らかしてしまうことがあります。
生態でも述べましたが、アナグマは雑食性なので基本的になんでも食べます。
ゴミ集積所にだした家庭ゴミはナイロンネットで覆うだけや、鍵のかかっていないふたや扉で閉めるだけのところも少なくありません。
そういうところではアナグマだけでなく、他の野生動物でも容易に荒らすことができてしまいます。そして餌場として認識し、市街地などに出没して人間の食べ物を狙うようになってしまいます。
②建物の下に空洞ができる
アナグマは、その鋭く長い爪で穴を掘るのが得意です。
通常は森林や竹林などの自然界で穴を掘って巣穴を作りますが、人里に降りてきたアナグマは建物の下に巣穴を作ってしまいます。
巣穴は決して小さな浅い穴ではなく、アリの巣のように複雑で、深さが4mを超えることもあります。穴は親子で継承する習性もあるため、放置すれば年々拡張してしまいます。
穴が大きくなれば建物が傾いたり、耐震性も低下するため、倒壊リスクが高まるのは容易に想像できます。
ただでさえ日本は地震が多いので、この上さらに家の下の地面に空洞を増やしてしまう事態は避けたいところです。
他にも、穴を掘る過程で排水管や配管などを傷つけてしまい、水漏れやガス漏れなどの事故が起きる可能性もあります。
被害が深刻にならないためにも、定期的な対策や点検、駆除を行うことが大切です。
③感染症リスク
比較的温厚なアナグマですが、野生動物なので危険な感染症や寄生虫を持っている可能性が高いことに変わりはありません。
撫でようとしたり、下手に駆除しようとして刺激して引っ掻かれたり、噛まれたりした場合は次のような危険な感染症に感染してしまう恐れがあります。
※その場合は速やかに病院へ行きましょう。
①マダニ類
アナグマだけでなく、鹿やたぬき、イノシシやアライグマなどの野生の獣には高い確率でマダニ類が寄生しています。
マダニ類はさまざまな感染症を媒介していることが多いので、噛まれると以下のような感染症に感染してしまう恐れがあります。
- 重症熱性血小板減少症候群
- 日本紅斑熱
症状
1の感染症は6日〜2週間程の潜伏期間を経て、発熱や消化器症状が起こり、重症化すると死に至る場合もあります。
2つ目の日本紅斑熱は刺されてから2〜8日頃から頭痛や倦怠感、高熱を発症します。
高熱とほぼ同時に全身に赤い発疹が出始めますが、痒みがないのが特徴的です。
アナグマに寄生しているマダニ類に噛まれたからといって、これらの感染症に必ず発症するというわけではないですが、不用意に近づかないことに越したことはないでしょう。
レプトスピラ症
人獣共通の感染症で、レプトスピラ菌は保菌しているネズミや、野生動物などの哺乳動物の尿から排泄され、土壌や水を数週間にわたり汚染します。このため、汚染された土や水、保菌動物と接触した際に、皮膚や粘膜から体内に菌が侵入することで感染します。
症状
潜伏期間は平均5〜14日ほどで、発熱、悪寒、頭痛、腹痛や重症型(ワイル病)など、症状は多岐に渡ります。
重症型では発症後4〜6日目に、黄疸や出血傾向が出現します。
症状に特徴がないため初期診断が難しく、重症型で適切な治療がなされない場合は死亡率が20〜30%となってしまいます。
狂犬病
狂犬病ウイルスを保有する犬やコウモリ、その他の野生動物に咬まれたり、引っ掻かれてできた傷口からウイルスが侵入することで感染します。
犬やコウモリだけだと思う方も多いかもしれませんが、狂犬病は全ての哺乳類に感染すると言われています。
狂犬病に関しては、発症してしまったらほぼ100%死に至ります。(発症してしまう前にワクチン接種する事で発症を抑えることができます。)
症状
強い不安感、恐水症、恐風症、高熱、痙攣を引き起こし、最終的に呼吸障害などの症状が現れ、死に至ります。
これらの感染症はアナグマだけに限ったことではありません。野生動物には他にも危険な感染症を持っている場合もあります。
上記以外の寄生虫やウイルスでも感染してしまえば、金銭的な面だけでなく、身体的、精神的にも大きな負担が掛かるのは想像に難くありません。
これらの危険をできるだけ減らしたい場合は、無理して自分で駆除するよりも、早めに駆除の専門である業者に依頼するのが一番です。
アナグマの対策方法について
以上のようにアナグマは害獣であり、危険であることが分かります。
ですが冒頭でも述べた通り、アナグマを含む野生動物を勝手に捕獲や駆除をすることは鳥獣保護法という法律によって禁止されています。
鳥獣保護法に違反した場合は、一年以下の懲役または100万円以下の罰金が科せられる可能性があるため、絶対に違反しないようにしましょう。
捕獲、駆除したい場合は狩猟免許や許可を申請しなければなりません。
多くの場合は、狩猟免許は持っていないので許可が必要になりますが、申請するだけでも手間や時間がかかる上に、実際に捕獲する事も考えると非常に面倒です。
ですが、傷を与えない対策をするだけなら許可を申請する必要はありません。
ここからはオススメの対策方法を3つの場合に分けてご紹介します。
あくまで対策なので、既に被害が深刻な方や、徹底的に駆除したい方は業者に依頼したほうが良いでしょう。
①追い払う
追い払う方法としては、害獣避けグッズとして超音波や光を出す装置が効果的です。
害獣は強い刺激に弱い傾向にあるので、それを利用して追い払います。
値段は2000〜5000円と比較的安価です。
注意点としては、これらの刺激に慣れてしまうこともあるので音や光を定期的に変えると良いでしょう。
②侵入を防ぐ
侵入は特殊な柵で防ぎます。
アナグマは穴を掘って侵入してくるので、通常の柵では容易に侵入されてしまいます。
なので、ワイヤーメッシュの柵を使いましょう。具体的には、柵の下部30cm程を地面に埋めて地中から侵入できないようにします。
また、地表にでている柵の高さが足りないと意味がないので、防風ネット(目合いが4mm以下)などを使って高さを補いましょう。
注意点としては、柵を作ったから大丈夫と慢心せずに定期的に柵の状態を点検しましょう。
③予防する
予防法はシンプルですが、農作物や生ごみを放置しないようにすることが大切です。
アナグマにとってこれらは絶好の餌なので、引き寄せてしまう原因になります。
放置の状態が続けば、餌場として認識され、さらに被害は悪化してしまいます。
生ごみ類は地中に深く埋めるか、なるべく早く処分しましょう。
アナグマを駆除するなら業者依頼が安心
では、対策ではなく駆除したい場合はどうすれば良いのでしょうか?
先述の通り、自分で駆除するには基本的に狩猟免許や特別な許可が必要になります。
そういった手間や、感染症や怪我のリスクをできるだけ減らしたい方、徹底的に駆除して再発防止にも力を入れたい方は業者を依頼すると良いでしょう。
アナグマ駆除依頼の相場は被害状況によっても異なりますが約5万〜10万円程度と言われています。
注意しておきたいのは、大抵の業者は優良な業者なのですが、相場から大きく逸脱した料金を提示してきたり、最初は低い料金で表示して追加料金などで後から値段を上げるといった一部悪質な業者がいるのも事実です。
業者に依頼する際は、追加料金の有無、実績の確認、料金が適切かどうかを確認しておくことが大切です。
以下にオススメの業者も載せておくので是非参考にしてください。
業者一覧
害獣110番
全国受付対応
24時間365日体制の相談窓口なのでいつでも相談できます。
価格は1万4300円(税込)〜程で徹底駆除はもちろん、清掃、殺菌、消毒、侵入口封鎖もついていて比較的安価です。さらに現地調査、見積もりも無料。もちろん追加料金もありません。
害獣駆除についてお問い合わせしたことのあるWEBサイトで利用シェア率第一位を獲得しています。
相見積もりも相談できるので比較検討したい人にオススメできます。
害獣退治屋さん
東北〜関西エリア対応
最短即日で対応可能で、最速20分で駆けつけてくれます。
相談・現地調査・お見積りは完全無料な上に、動物の種類が分からなくても相談できるので、初めての人でもお気軽に相談できます。
完全自社施工で仲介手数料がないため、料金は14300円(税込)〜程で比較的安く抑えられます。
アフターサポートも万全で、退治の後の清掃・除菌・消臭・害獣に壊されてしまった箇所の修理、再発防止まで依頼できます。
さらに、万が一再発してしまった場合でも最長10年保証付きなので安心です。
動物の種類が分からなくて不安な方や、駆除後のサポートも含めて相談したい人にオススメできます。
ホームレスキュー
関東、関西、東海、九州エリア対応
相談や、現地調査も無料で、現地調査が必要だと判断した場合、最短即日30分で到着可能です。
清掃は勿論、消毒、除菌から、原状回復までの修繕・リフォームも可能です。
関東、関西、中部は最安値保証付で、追加料金もありません。
さらに、実績が豊富で最長10年保証も付いているので安心して依頼できます。
再発が不安な方や、原状回復までの修繕を考えている方にもオススメです。
アナグマを駆除するなら業者に依頼しましょう
業者に依頼することを躊躇う理由の一つとして挙げられるのは、やはり費用がかかる点が挙げられるでしょう。
確かに業者に依頼するよりも、自分で駆除した方が安く抑えられる場合もあります。
しかし、自分で業者と同じレベルまで徹底的に駆除することは非常に難しいです。
例えば、糞には雑菌や寄生虫が繁殖しやすいため、下手に処理すれば寄生虫に感染する事もあります。
ですが、業者は専門知識や経験も豊富で、適切な清掃や再発防止にも力を入れています。
したがって、業者に依頼することで、駆除に伴うあらゆるリスクを最小限にすることができます。
調査だけなら無料のところもあるので、まずはお気軽に相談してみましょう。