モグラの対策法を目的別にご紹介!自分で対策・駆除する際の注意点も合わせて解説

一見、人間に無害そうなモグラですが、実は畑を荒らしたり、庭の景観を乱す害獣として知られています。さらに一生のほとんどを地中で過ごすため、自分で対処するのが難しいです。
そんな厄介なモグラを駆除する方法ですが、結論から言うと、業者に依頼するのがオススメです。
何故かというと、いくら駆除の対象である害獣とはいえ、個人が勝手に捕獲や駆除をすることは鳥獣保護法という法律で禁止されているからです。
自分で駆除する場合は、法に従い、申請して許可を得る必要があります。許可を得るには1ヶ月程かかるだけでなく、場合によっては許可そのものが降りない場合もあります。
ですが駆除ではなく、モグラを傷つけずに追い払うだけなら許可を得る必要はありません。
そこで本記事ではモグラの生態や被害例、許可を得て駆除する方法と許可を得ずに追い払うための対策法について詳しく解説していきます。
既にモグラの被害を受けている方や、あらかじめ対策しておきたい方は是非参考にしてください。
モグラの生態について
モグラは小型哺乳類の一種で、普段は土の中に生息しています。体長は種類によっても異なりますが、一般的には10〜20cm程度が多いです。
体毛は黒褐色か茶褐色が多く、胴体はずんぐりしていて短い尻尾がついており、ピンク色の鼻や四肢が特徴的です。特にモグラの大きな爪のある5本の前足は強力で、土を掘るのに適しています。
普段から暗い地中にいるせいか目は退化しており、視力はほとんどありません。代わりにモグラは、鼻先にあるアイマー器官と呼ばれる感覚受容器が発達しています。
アイマー器官は微かな振動も感じ取ることができるので、地中でも餌を見つけることができます。他にも聴覚や嗅覚なども非常に優れているため、モグラを追い払う際は聴覚や嗅覚を刺激すると効果的です。
食性
食性は肉食のため、主に昆虫、幼虫やミミズを食べます。さらにモグラはとにかく大食いです。
具体的には、モグラは1日の間に自分の体重の約半分もの量の餌を必要とし、たった12時間食事しないだけで餓死してしまう程です。
特に農家の方は早めに対処した方が良いでしょう。
何故ならモグラは、常に大食いでなければ餓死してしまう程燃費が悪いので、モグラは冬になっても冬眠しません。
寒さをしのぐために、普段より深いトンネルで過ごすことが多くなりますが、その間も土壌に良い影響を与えてくれるミミズなどを食べ続けてしまうからです。
習性
モグラは雨をしのぐために、大きな木の根本や丘の下に巣を作ることが多いです。
モグラの巣はアリの巣のように、トンネル状で複雑に繋がっています。トンネルは地上から約30〜50cm程の深さにあり、長さは70m〜300mもあるので驚きです。
巣の基本的な構造として、トンネルの先には用途別に分けられた場所へと繋がっています。例としては、餌を蓄える場所や休息をとる場所、水を飲む場所や敵から身を隠す場所まであります。
詳しくは後述しますが、この時に通る道の種類で「本道」や「支道」に分けられ、理解してから罠を設置した方が効果的です。
さらにモグラは気性が荒い傾向にあります。縄張り意識が非常に強いため、別のモグラと鉢合わせた場合、どちらかが逃げるか死ぬまで喧嘩をし続けます。
稀に、地上でモグラを見かけることがありますが、餌が無くなって地上に出てきたか、縄張り争いに負けて追い出された場合の2つが主な理由です。
モグラを放置して出てくる被害
モグラを放置した際、以下の3つのような被害を被る可能性があります。
- 農作物への被害
- 景観の悪化
- 二次被害リスク
それぞれ詳しく見ていきましょう。
農作物への被害
モグラの被害のなかでも、特に多いのは農作物への被害です。
具体的には農林水産省が発表した平成29年度の調査を見てみると、モグラによる農業被害額は年間1428万円にも上ります。
基本的にモグラが野菜を食べる事はありませんが、よくモグラが野菜の根をかじったという被害が挙がる場合があります。
ですが実際は、モグラの穴をネズミなどが通って野菜の根を食べてしまうのです。
それでも、土壌に良い影響を与えるミミズを食べたり、地中を掘り進める過程で根を傷つけてしまう場合があります。
加えて、地中に空洞を作ってしまうため水はけが悪くなったり、栄養の吸収が阻害されて十分に作物が育たない恐れもあります。
景観の悪化
モグラの被害の特徴としてモグラ塚が挙げられます。
モグラ塚とは、モグラが穴を掘る際に邪魔になった土を後方に押し出すことによってできる塚です。
公園や山の中などの自然が多い場所で見かけたことがある方も多いと思います。
このモグラ塚だけでも景観の悪化に繋がってしまいますが、自宅の庭に芝生がある場合はさらに注意が必要です。
モグラは芝生の根を傷つけながら土を掘ってしまうため、芝生が乾燥状態になってしまい、部分的に枯れている芝生が発生するので景観を損ねてしまいます。
そのため、ゴルフ場などではモグラの対策をしている場合も多いです。
二次被害リスク
他にも、ネズミや害虫などの二次被害リスクがあります。
モグラが掘った穴をネズミが通って植物の根を食べてしまうだけでなく、家の近くに畑がある場合は、ネズミが屋根裏などに侵入して住み着いてしまう恐れもあります。
ネズミは、モグラを駆除するよりも厄介です。
ネズミは警戒心が強いだけでなく、繁殖能力も非常に高いので早めに対処しなければなりません。
ネズミが家に住み着いてしまえば、糞害や騒音被害が発生するので生活の質が低下してしまうのは容易に想像できます。
さらにネズミは、一度追い払っても小さな隙間があれば侵入できるので、再発する可能性が高い害獣です。
地下に空洞ができることによって、害虫が繁殖してしまうリスクも無視できません。
被害が悪化する前に対処することが大切です。
モグラの駆除方法について
基本的に、個人がモグラを勝手に駆除する事はできません。
ただしモグラを駆除するのではなく、傷つけずに寄せ付けない方法であれば許可は必要ありません。
ここからは許可を得ないでできる対策法と、許可を得て行う駆除方法をそれぞれメリット・デメリット合わせて解説していきます。
モグラを駆除するための準備
まずは、モグラを効果的に駆除・対策するための準備として本道と支道を見分けましょう。習性でもかるく触れましたが、モグラが使用するトンネルにはいくつか種類があります。
当然、モグラも全ての通路を毎日使うわけではありません。頻繁に通るトンネルとそうでないトンネルがあります。
そして、モグラが生活するために頻繁に通るトンネルを「本道」、餌を求めて掘り進めたがあまり使わなくなったトンネルを「支道」と呼びます。
罠を仕掛ける際に大切なことは、モグラが頻繁に使用する本道に仕掛けることです。
本道と支道の見分け方は簡単で、モグラ塚を踏んで平らにしておき、しばらく様子を見ます。すると、モグラが頻繁に通る本道であれば、再びモグラ塚ができているはずです。
逆に、平らのまま変化が無いようであれば支道の可能性が高いため、罠を設置しても効果は薄いといえます。
せっかく罠を仕掛けても、場所が間違っていては意味がありません。
罠を効果的に機能させるためにも、まずは場所選びから慎重に行いましょう。
次に対策ではなく、自分でモグラを駆除したい場合は、役所に許可を申請しに行きましょう。
モグラは鳥獣保護法に守られているので、自治体に申請して許可をもらう必要があるからです。
必要な手続きや書類は各自治体によって違うので、予め確認しておきましょう。
ただし、申請しても許可が降りるまでに一週間〜1ヶ月以上かかる事や、そもそも許可が降りない場合もあります。
できるだけ早く対処したい方は業者に依頼するか、鳥獣保護法に違反しない範囲で追い払うなどの方法を検討しましょう。
※農林業に被害がでている場合は特例で、被害防止目的として捕獲するなら自治体の許可は必要ありません。
ですが念の為、必ず詳細を自治体に相談した上で判断しましょう。
モグラを駆除するために必要な道具
では、モグラを駆除・対策する際に使える道具を見ていきましょう。
忌避剤
忌避剤とは、モグラなどの動物が嫌がる臭いを使って寄せ付けなくする道具です。
モグラは嗅覚が発達しているので、効果は期待できます。
忌避剤には、設置型や穴に直接差し込むタイプ、スプレーで噴射するタイプもあります。
メリットは、許可を得る必要がない上に手間もほとんどかかりません。畑の作物に影響が無い成分で作られた忌避剤もあります。
デメリットとしては効果はあくまで一時的なものが多いです。
モグラにとって嫌な臭いを忌避剤がずっと発生させ続けてくれる訳ではありません。
雨などで臭いが薄れてしまうことも考えられます。
できるだけ手間を掛けずに、モグラを追い払いたい方にオススメできます。
音波撃退器
目がほとんど見えない代わりに、モグラは嗅覚の他に聴覚も発達しています。
音波を発生させる装置を設置し、音によってモグラを不快にさせて追い払う道具です。
基本的には、一定間隔に装置を地面に差し込んで使用します。
メリットは忌避剤と同様に許可が必要なく、忌避剤よりも雨風に強いことが挙げられます。
電池式ではなくソーラー式の撃退器にした場合は、電池の交換は必要ないのでさらに便利です。
デメリットとしては、土の質によっては音波が伝わりにくい場合があるので、効果がでづらかったりします。
こちらも天候によっては故障する場合があるので、長時間の大雨やひどく荒れた天気の後は点検すると良いでしょう。
忌避剤より効果が続きやすく、点検などの手間を極力抑えて追い払いたい方にオススメです。
捕獲器
捕獲器は、地中に設置してモグラを直接捕獲して駆除する方法です。
捕獲器は様々な形のものがあるので、自分が使いやすそうと思ったものを使用しましょう。
メリットは直接捕獲することができるので確実に駆除できることです。
そして、モグラは縄張り意識が強いため基本的に1匹駆除すれば、その周辺ではほぼ全滅したようなものです。
ですが、稀に数匹いることもあるので注意が必要です。
デメリットは自治体に許可を取得する必要があり、さらに罠の設置や点検に手間がかかることが挙げられます。
具体的には、捕獲器を地中に設置したら一日一回は掘り起こして罠にかかっているかを確認する必要があります。
何故なら、モグラは12時間空腹になるだけで餓死してしまうため、罠にかかった状態で数日間放置すれば、場合によっては腐敗してしまう恐れがあるからです。
手間が掛かっても、自分で確実に駆除したい方にオススメできます。
家庭で駆除する場合の注意点
家庭でモグラを駆除する際は、鳥獣保護法に違反しないように注意することが大切です。
確かに特例として農林業に被害がでている場合は、許可が不要になるケースもありますが、基本的に許可は必要だと思っておく方が良いでしょう。
自分では違反しないだろうと思っていても、実際には違反していた。なんてことも考えられます。
許可を得ずにモグラを駆除する場合は、自分のケースが鳥獣保護法に違反しないかを自治体に問い合わせて、必ず確認してから作業を開始しましょう。
万が一鳥獣保護法に違反した場合は、一年以下の懲役または100万円以下の罰金が科せられる可能性があるため、絶対に違反しないようにしましょう。
モグラを駆除するなら業者依頼が安心
対策ではなく、確実にモグラを駆除したい方や対策しても効果がなかったという方は、やはり業者に依頼する方法が最も確実と言えるでしょう。
プロである業者であれば、本道と支道の見分けから駆除まで徹底してくれるだけでなく、自治体の許可や捕獲するための手間も省けるため、時間や労力も大幅に抑えることができます。
一般的に、モグラの駆除を業者に依頼した際の料金相場は1万5000〜2万円程です。
ただし、相場から大きく逸脱した料金を提示してきたり、最初は低い料金で表示して追加料金などで後から値段を上げるといった一部悪質な業者がいるのも事実です。
業者に依頼する際は、追加料金の有無、実績の確認、料金が適切かどうかを確認しておくことが大切です。
以下にオススメの業者を載せておくので是非参考にしてください。
モグラの駆除を行ってくれる業者一覧
害獣駆除110番
全国受付対応
24時間365日体制の相談窓口なのでいつでも相談できます。
価格は1万8000円〜(税込1万9800円〜)程で再発防止まで含めた徹底駆除を依頼できます。さらに現地調査、見積もりも無料。もちろん追加料金もありません。
害獣駆除についてお問い合わせしたことのあるWEBサイトで利用シェア率第一位を獲得しています。
相見積もりも相談できるので、業者依頼が初めての方にオススメできます。
ホームレスキュー
関東、関西、東海、九州エリア対応
相談や現地調査も無料で、現地調査が必要だと判断した場合は最短即日30分で到着可能です。
清掃は勿論、消毒、除菌から原状回復までの修繕・リフォームも可能です。
関東、関西、中部は最安値保証付で、追加料金もありません。
さらに、実績が豊富で最長10年保証も付いているので安心して依頼できます。
再発が不安な方や、原状回復までの修繕を考えている方にもオススメです。
街角害獣駆除相談所
関東、近畿、中部、中国エリア対応
※対応できる県が少ないエリアもあるので、あらかじめ確認しておきましょう。
メールであれば、24時間365日相談可能です。
現地調査やお見積りも無料で、最短30分以内に駆けつけてくれます。
再発防止にも力を入れており、施工から一年後に無料点検をしてくれます。必要であれば、補強も行ってくれるので安心です。
さらに、他社よりも見積もりが高い場合は最安値に値下げしてくれます。
料金をできるだけ抑えたい方や、再発防止に力を入れたい方にオススメできます。
モグラを駆除するなら業者に依頼しましょう
業者に依頼する大きなメリットは主に3つあります。
- 時間や労力を大幅に浮かせられる
- 徹底して駆除できる
- 法律や絶滅危惧種を気しなくて済む
しかし、やはり依頼する費用が心配でためらってしまう方も多いと思います。できるだけ費用を抑えるコツとしては、なるべく早く優良な業者に相談や依頼をする事です。
万が一、二次被害が起きてからではさらに費用がかさんでしまいます。注意しておきたいのは価格はあくまで適正の範囲内を保つようにしましょう。
過度に価格を抑えようとして、悪質な業者に依頼してしまっては本末転倒です。複数の業者に見積もりを出してもらい、自分に合った業者に依頼することが大切です。
調査だけなら無料で行ってくれる業者もあるので、業者へ依頼する場合の費用がどのくらいかかるのかを知るためにも、まずはお気軽に相談してみましょう。